「コーティング剤はどのメーカーの何というものを使用されているのですか?」
ご来店いただくお客様や、同業者様からよくこのような質問を頂戴いたします。
よくある質問ページにも記載させていただいているのですが、
AというメーカーのBというコーティング剤を使用していますという回答はしておりません。
一般的に国内では「硬化系ガラスコーティング」と呼ばれるものを使用しています。
欧州周りでは「セラミックコーティング」と呼んだりすることもあるみたいですが、
国内で「セラミックコーティング」と呼ばれる物とは違います。
ディーラーさん等で広く出回っている安価な「ガラス系コーティング」と呼ばれるものとも違います。
あまり化学的な視点で書いてもわかりにくいので弊社使用の一例を簡単に記載すると、
国産低分子シラン原料の水溶性で7H程度の硬度で完全に硬化し、それなりに膜厚の残るタイプです。
わかりにくいですねww
一例としてご紹介しましたが、弊社では数多あるコーティング剤の中から、
用途に応じて店主がこれがベストだと思ったものを選択して使用しています。
もちろん一種類のコーティング剤のみを使用しているわけではありません。
お客様の環境やご要望に応じて、数種類選出したコーティング剤の中からベストマッチなものを選択して使用しています。
実はこのマッチングも弊店でコーティングを施工するメリットのひとつです。
プロ目線で様々な視点からベストマッチなものを選ぶというのは、量販店で提供できるサービスではありません。
ですので、弊店ではコーティング剤の種類による価格設定はしておりません。
コーティングを施工するということは、車の美観を長期的に保護することが目的であり、
その目的を達成するために最適なコーティング剤をお客様が選ぶというのは難しいと思うからです。
コーティング施工のプロフェッショナルである私たちが、数が多すぎて試しきれないコーティング剤なのに、
レビューや検索で得た知識からベストな選択をするのは至難の技だと思います。
レビューを見て良さそうだなと思っても、
仮にそのレビューを書いた方が同じ年式の同じ車種で同じカラーのオーナーだとしても、
環境に応じて車の状態は変わりますし、
施工者によってどのような下地処理をするかで大きく変わってくるので、一概に同じ結果が得られるとは言えないんですね。
まして、レビューを見た車が膜厚があり硬いしっかりした塗装の輸入車と軟質塗装の一部国産車とでは、施工後の経過もかなりかわってきます。
こういった理由もあり、弊店では店主がお客様からヒアリングした内容から最適なコーティング剤を選択して提案させていただいております。
ですので、ご来店の際は、思いつく限りのお客様のご要望をお聞かせくださいね!
例えば、
・撥水が強い方が好き!とか
・洗車をあまりしないから、洗車頻度が低くても美観維持しやすいやつがいい!とか
・洗車もがんばるし、車庫保管だからコレクターカー向けのコーティング剤がいい!とかですかね。
特にこれといって好みが無い場合は、店主が最適なものをマッチングいたします。
さて、コーティング剤の話にもどりますが、
主に使用しているコーティング剤は、とあるメーカーのコーティング剤で一般的に流通しているものではありません。
商品名も例えるのであれば「COATINGー01」のような仮名状態で、全くもって業界で有名な製品ではありません。
つまりブランド力の弱い製品を使用しています。
これは、ブランド力が弱い=製品としてイマイチではなく、
テストをした結果、ベターな結果が残った製品で、店主が選んだ物になります。
施工性に特化しており誰が施工しても安定的に施工できるとガソリンスタンド等で広く展開されている超有名なコーティング剤や
ガラスコーティングと言われているジャンルではかなり高価格帯のコーティング剤なども比較検証したなかで、結果を出しているコーティング剤なのです。
全く有名なコーティング剤ではないですが、自分の目で見て試した根拠がある製品なので、かなり自信を持って提供させていただいております。
流通しているコーティング剤が多すぎて、全てを試すことはできませんが、
コレは!と感じるコーティング剤に関しては、現在でも時折仕入れてみてテストをしています。
このようなテストパネルを利用して、様々なコーティング剤を各部分に施工して、しっかりと硬化させたのち曝露試験を行って、
機能性の持続期間や被膜自体の劣化具合、スケール汚れの付着具合、メンテナンス性など様々な項目で検証を行っています。
各メーカー色々と使用してみて、同じメーカーでもAというコーティング剤はいい感じだけど
Bというコーティング剤はイマイチしっくりこないなーということも多々あります。
もちろんお客様のお車の状態との相性もありますし、保管状況や使用環境などによってもベストマッチなコーティング剤は変わってきます。
長期的な美観維持のためには、洗車の仕方や頻度なども重要ですし、
ある程度の結果を残したコーティング剤は、当店の代車や出張施工用の車両へ施工して、
洗車方法を「手洗い洗車を2週間に1回の車両」と「洗車機洗車を月1回の車両」で分けて管理し、
どのような経過をたどるかテストしています。
日々施工業務をこなす中で、毎日状態の変化を記録するのも難しいので、
よりお客様の保管環境に近いイメージで車両テストをしています。
こういった施工テストを繰り返し、お客様に提供させていただくコーティング剤を選択しています。
私がカーディテイリング業をはじめた頃はまだコーティング剤の種類も少なく、
元をたどれば同じ製品の名称違いといったこともありました。
現在は、コーティング剤メーカーも増え、海外からもどんどん日本に進出してきています。
セラミックコーティングやプロテクションフィルムなども少しずつ定着してきており、
車を愛する皆様にとっては選択肢が増え、良いことだと思います。
弊社も新しい業界の変遷をしっかりと受け止めつつ、より良い製品に出会えることを
楽しみにしております。